さて皆の衆、これからが物語の本題だ。
諸国をさまよった小笠原家も、根性が座った。
武田家が根拠としていた深志城を、天正10年(1582)に奪回した。
それまでのお城は住居をかねた、館のようなものだったのを、
大改築し「松本城」と改めた。
 お城ばかりでなく町割りもきめ、今の松本市内の基をつくったわけだいね。
その小笠原さんも1590年に転勤になった。
 次にきたのが石川氏で、今のお城や町並み{旧松本市内}をつくりあげた。
女鳥羽川もこのときに防衛をかねて、コースが変えられた。
 それにしても、ものすごく早い工事だったとは思わねえかい。
ご先祖様の努力もあっただろうけど、悲劇もあった。
そんなひとつに玄蕃石の悲しい話が伝わっているジ。

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