しかし、天才絵師といわれていた良秀は、お招きにあずかっても三度に一度はおろか、十に一度しかこないという、礼儀知らずでございました。
 お座敷にあがっても、大してうれしがることもなく、自分の絵についてだけのことを、得々と語り続けるのでございました。

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