オイ!福の神 ! いまけーたっ。預けたものを返してくれっ

だしぬけの大声に、福の神は肝がつぶれたかとおもったほど。
「なな長旅お疲れのことでしょう。に荷物はちゃんとあります。」と、ようやく言うことができのです。
「なんだ?。ビショ濡れじゃーねーか。」大きな目玉があやしくひかりだしました。
「ああ雨漏りがありまして。なにせこんなぼろやですから・・。」
福の神はペコペコとひたすら頭を下げ、チラリチラリ破れた屋根を見たのです。
「この村の連中はみんな貧乏だからナー。それも、オレ様の・・・。」と言いかけてあわてて口をモグモグさせた厄病神。
「風呂敷が湿ってうまくとけネー。」ぶつぶついいながらも、慎重に荷物をほどいた厄病神は、突然大岩か゜落ちてきたかと思うほどの大声をあげました。
ワワワワワワーーーー

前ページ   次ページ  

目次

オレの、俺の大事なものが・・・。
ここここれはなー、御先祖様からあずかった、大切なものだ。
人間テーヤツは、少しでも目を離すとオチョンコずいて、勝手なことをやりだすんだ。
俺たちは入念に調べ上げ、王神さまの御指示をいただき、人間たちを戒める役割なんだ。
テメーみたいに、ぼーーと「たなぼた」気分で、待っていられねンだ。
物事は関連しあっている。それを観るには書類が必要なんだ。
わかるか!!


 厄病神はこうしてはいられないと、村中の落ちぶれてしまった庄屋の屋敷に帰っていきました。

inserted by FC2 system