善光寺道名所図会に゛ものぐさ太郎゛が紹介されている。まずは、書き出しから・・・。

 東山道みちのくの末、信濃国十郡の其の内、つかまの郡あたらしの郷といふ所に、ふしぎの男一人侍りける。名を物ぐさ太郎ひぢかずと申候。名を物ぐさ太郎と申事は、国に並びなきものぐさなり。・・・から始まる。粗筋としては、藁がけの小屋で、雨が降ろうが風か吹こうが、蚤がたかろうが年中寝たっきり。自分からめしの心配もせず、ころがりでたむすびも拾いも行かず、三日三晩ながめたあげく、通りかかった者に拾ってもらう。

だが、生まれは正しく頭はよかった。都に上ると由緒あるお姫様を獲得し、信濃の中将となって帰ってくる。とまーよくあるおとぎ話だが、なんともうらやましき一生でもあります。新村には、出生地と伝えられる石碑がある。

 この平が湖だったとする七つの岬の地名が残る。松本の入山辺には舟付(ふなつけ)という集落がある。そのほか水に関係した伝説が数多くある。

ものぐさ太郎

都に上り多いに活躍。有力者のお姫様と結婚し信濃中勝となって帰郷。棚からぼた餅・家宝は寝て待て うまい話・うらやましきお話でございます

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