奈良時代

 飛鳥時代は593年、弱冠20歳で、不安定な朝廷を支えた聖徳太子 でから始まった。701年平城京に遷都、奈良時代の開幕。この都は、中国の長安城をモデルにした、最初の本格的な都市であった。奈良時代といえば、いまなお残る奈良の東大寺であるが、政治的には律令体制 の確立であろう。日本各地の豪族の土地私有を否定し、公地公民制としたがうまくいかず、743年以降開墾地の私有を認めて、農民の墾田意欲をあおった。といっても、開墾の限度は階位によって定められていた。寺社・貴族の私有地が荘園の始まりである。

荘 園

 743年の墾田永年私財法の制定に始まった荘園は、9世紀になると律令制度の崩壊の一大要因になった。つまり、財力をもった地方豪族や神社は、一定の地域の支配に成功し、やがて荘園は人と土地を私的に支配する領域になっていった。

 9世紀末から10世紀初めになると国司 (朝廷から任命され、徴税と行政をした。)と荘園領主との対立・混乱は、武士団の成立となっていく。

 

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