ざんぎり頭 たたけば文明開化の音がする。

と言われたほどチョンマゲはいかん、刀はさしてはいかん.立ションはいかん。これは当たり前だけんど、ともかく新政府は幕藩時代から一刻も早く新体制にしょうと、かなり強引に大改革を断行していった。前にも触れたけんど廃仏毀釈を始め、それまでの伝統や心のあり方を西洋化しようと躍起になった。

 天皇さんが日本中を巡幸したのも、現人神に仕立て上げようとした、政治的な意図がみえみえだ。難しいことはともかく、そのおかげで次々と新名所や料理が生まれた。余談だけんど明治天皇さんはえらくツクシ料理が好きだったようだジ。

 歴史的にはできたてホヤホヤの四柱神社だけンど、それからのカイドブックには、お城の次に記載されるようになった。ただし 、明治21年、一帯の大火事で燃えちゃった。そのせいか明治34年発行の「信濃宝鑑」は、神社・仏閣・名刹などかなり丁寧に描かれたイラストつきガイドブックだが記載されていない。

この本は面白いので、その一部を紹介しよう。

 天守閣・・・田圃等収りて一眸の中にあり唯惜しむらくば廃城年久しく雨淋木曽て修
        せず碓頽 懐日に甚だしきを加ふることを。

 西堀の蓮・・松本城の西にあり荷葉餞を畳み紅白相競ふて開く所、清香袂に泌す此辺
        夏日納涼に適すると云う。

ということだけんど、すんなり読めたカイ。それにしても簡単明瞭な書き方に改めて漢字てすごいと思う。

 

                                                        
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